自立生活プログラム(ILP)
自立生活全般に関する事柄を学ぶ講座です。
社会的な経験や知識を得る場として自立生活プログラム(ILP)があります。
CIL以前は個人レベルで知識の伝えあいで自立への道を開いていたが、現在ではプログラムとして実施されている。プログラムとして行われているが、あくまでも先輩の障がい者が後輩の障がい者に対して伝えるという本質的ない部分は同じです。
内容としては・・・障害の受容、制度の利用方法、親との関係、介助者との関係の作り方、アパートの借り方、金銭管理、健康管理などです。
講座形式と実践形式があり、実践形式は実際に介助者を使う体験をするもので、調理実習や交通機関を利用するフィールドトリップ(実地見学)があります。
浜松市で年に一度、複数人の身体障がい者の方対象で一緒にプログラムを行いますが、個別にも対応しています。
ピアカウンセリング
自立生活プログラムのもう一つの側面として、ピア・カウンセリングというものがあります。
ピア・カウンセリングは、障害を持つもの同士がお互いに心の傷を癒す場です。
多くの障がい者が障害を持っているがゆえにいろいろな精神的抑圧を受けています。そうした精神的抑圧が心の傷となり、自己の障害の受容や介助者との人間関係に影響を与えることがあります。心の傷を癒し、その障がい者をエンパワメント(その人自身の力を引き出す)し、自立生活への活力を与えます。
自立生活プログラムの重要性
自立生活プログラムはCILの最も重要な事業です。
なぜなら障がい者(車イス当事者)が自立のことに関して主体的に関わることなしに自立はできないからです。
そして受講生とリーダーが共に障がい者であることが、これまでの福祉サービスにはない利点です。
プログラムは自立生活するまでの限定的なものではなく、自立後も行われる。個人の生活スタイルや段階によって必要なサポートをするのです。
障がい者主体
障がい者は管理される存在でも、指導されるべき存在でもありません。1つの人格として尊重されるべきなのです。
自分で自分のことを決定できれば、その人は自立した人です。自立した人は子供でも未成熟な人でもありません。自分で人生を切り開いていくことが出来ます。介助者はあくまでそのサポートをするだけです。決定権は障がい者にあります。
障がい者の人生だから親のように保護する必要もありません。すべての人がそうであるように試行錯誤を繰り返していきていくのです。生活の主体は障がい者(車イス当事者)、介助者はサポートする人と認識して下さい。